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PEANUTS REPORT
 "PEANUTS”コミックは1950年10月2日から2000年1月3日(日曜版2000年2月13日)まで世界各国の新聞に掲載されていました。現在は1960年代後半のコミックより再掲載されています。漫画本を読んでみたいと思った場合、1986年以降のコミックは角川書店の「A PEANUTS BOOK featuring SNOOPY(全26巻)」で現在も購入可能であり、日付順で読むことができます。
 しかし1985年以前を日本語で読みたいと思うと、角川書店が復刻した「SNOOPY BOOKS(全86巻)」が現在品切れ(?)のため、図書館や古書店で「SNOOPY BOOKS(全86巻)」やツル・コミック社のピーナツブックス(全60巻),講談社「ピーナッツエッセンス(全15巻)」を探す必要があります。
 なお英語で問題ないという人にはFantagraphics Books社の「Complete Peanuts 」がお勧めです。1950年から2年分を1冊として年2冊発行され,2004.5より発売されています。最終的には2016年に完了するはずですが,2012年には1985年までがすべて読めますのでそこまで辛抱ですね。
 私はまだ「Compleate Peanuts」が発売されるか知らない2002年ごろ1950年代を日付順に読みたくて,国立国会図書館や東京大学情報メディア研究資料センターに英文毎日,ワシントンポスト,ロサンゼルスタイムを調べていたことがあり,そんな中で気がついたこと、発見したことをレポートします。
 最近「Compleate Peanuts」が発行され,わざわざ図書館で英字新聞を調べる意欲も下がりましたが,下記に紹介しましたように,日本向け等でもうちょっと調べてみようかなと考えています。
日本で最初に紹介された“PEANUTS”とは?(英文毎日編)
  PEANUTSの漫画が日本で最初に紹介されたのはいつなのか、ず〜と気になっていました。それはツル・コミック社のピーナツブックNo.8「“孤独ね”チャーリーブラウン」の巻末(1970年3月発行所有)に英文毎日副編集部長住野氏のコメントに「ピーナツを英文毎日に載せて10数年になる・・・」のコメントが頭に引っかかっていました。
 1970年で10数年といえば1955年ごろなのか確認したく,2002年8月12−13日のお盆休みを利用し,重かった腰(体?)を上げて国立国会図書館に“英文毎日(Mainichi Daily News)”の1950年代について調べてきました。
 毎日新聞社発行の英字新聞 Mainichi Daily Newsは、1922年4月22日から2001年3月31日まで発行されました。
 1950年代発行の英文毎日新聞はマイクロフィルムでの閲覧のみとなるため、3巻づつ借りては専用のマイクロフィルムリーダ読むという作業を繰り返すことになります。(国立国会図書館では一度に請求できるマイクロフィルムは3巻まで,1巻は1カ月分)
 今回まず最初に1950年10月2日を含むマイクロフィルム1巻、1955年1月、1960年1月の3巻を最初に借りた結果、1950年10月:未掲載、1955年1月、1960年1月掲載有り、ということで徐々に絞った結果1951年6月27日発行の新聞に6月28日より“PEANUTS”の掲載開始の告知とシュルツ氏の紹介記事が掲載され、28日よりコミックが掲載されていました。この日付は私が予想していた年月より早い時期だったことが判明しました。
 ところで当時のMainichi Daily Newsの読者層はどういう人たちだったのでしょうか?太平洋戦争終結(1945年8月15日)から6年で未だ戦後の混乱をひきづっている人が多かったと想像される時代に日本人でどのくらいの人数がMainichi Daily NewsのPEANUTSを楽しく読んでいたのかは疑問です。聞くところによると在日外国人向けが主という話もありますが・・。
Mainichi Daily Newsで日付が残って掲載されていたコミック
 まだ1951年6月27日から1953年4月くらいまでと1960年までのところどころしか調べられていないので、とりあえず1952年1月までの日付が掲載されているコミックを下記表に示します。
 コミックは毎日必ずしも新聞掲載されていたわけではなく、ときによっては2週間くらい未掲載だったりします。
残りは今後順次記載したいとは考えています。
 尚日付の記載は1950年代前半は記載されているケースが多いのですが、その後は日付が消されているようですが、確認できているわけではありません。継続調査が必要のようです。
Mainichi Daily Newsのために描かれた日本風コミックがある?!
 2002年8月13日に国会図書館でマイクロフィルムをぐるぐる回しながらピーナッツコミックを読んでいると1953年1月1日に掲載されていたコミックが日本風になっていました。よく見るとチャーリー・ブラウンがタコ上げをするのですが、飛ばないのでパティが「しっぽが必要よ」と言うとスヌーピーがそれを聞いて逃げ出すというコミックなのですが、その背景に神社の鳥居と門松、羽子板、タコは六角形になっていました。通常コミックにタイトルは書かれていなかったいのですが、「Special Drawn For Mainichi Readers  By Schulz」となっており、もしかするとシュルツ氏が日本の読者向けに元旦バージョンを描いたコミックかもしれません。本当ところどうなのか確認したいところです。
週刊朝日におけるピーナッツコミック掲載開始は?
 2002年10月19日に国会図書館にて新聞ばかりでは根気が続かないので、雑誌についても調べてみました。
朝日新聞社の週刊朝日のピーナッツコミックの連載は1972年1月7日号より掲載開始せれていました。
なおコミックには「スヌーピーの英語教室」が1972年1月21日号より追加されました。何号まで続いたのか次回調べようと思っています。
ちなみに第1回はチャーリー・ブラウンとルーシーのフットボールネタでルーシーがある組織の代表として押さえるからと言って信用させるのですが、いつものとおり引っ込めたあとに、ウーマンリブのご好意により引っ込めましたというストーリーで1971年9月26日の日曜版です。
スヌーピーが2本足で立つを検証する
 2002年11月05-06日に東京大学の社会情報研究所に設置されている情報メディア研究資料センターに1950年代ワシントンポストについて調べてきました。(謝辞:Pacさんに教えていただきました。6日は一緒でした)
 1950年代のワシントンポストは国会図書館でも1964年以降しか所蔵がなく、英文毎日でしか調べられませんでした。
 今回1950年代について色々調べましたが、スヌーピーの公式サイトのHistoryでも紹介されているJanuary 5, 1956のSnoopy first walks on two legsについてどのような歩き方なのか知りたくて1956.1.5の新聞を読むと、そこにはライナスがルーシーに敬礼をするシリーズのコミックでスヌーピーは登場しませんでした。そこでしばらく読み進むと、1月9日にスヌーピーが2足で立って氷の上を滑るシーンがありました。
 ワシントンポストでしか検証できていないため断定はできませんが、1月5日は間違いの可能性が高く、”スヌーピー2本足でスケートをする”1956年1月9日ということになりそうです。

「THE COMPLETE PEANUTS 1950to1952」によりスヌーピーが空想の中で2本足で立つシーンがありました。(i)1952.3.16野犬狩りに捕まったら囚人になってしまうスヌーピーが空想(ii)1952.4.4夢の中でチャーリーブラウンとスヌーピーが入れ替わる。どちらも服を着ていてちょっとカワイイ(?)姿に笑ってしまいます。
 今後続きが発行されることにより,新たな発見ができそうなので期待大です。 
スヌーピーの親族以外で登場した犬は?
 
PEANUTSコミックに登場する犬はスヌーピーはもちろん,スヌーピーの兄弟,甥っ子,他スヌーピーの親族が登場しますが,スヌーピーに関係しない犬が最初に登場したのは1951年9月6日に掲載された白い大きな犬で走行している車のホイールキャップを追いかけている犬でした。その後姿が登場したのを現状発見できておりません。ストーリの中ではスヌーピーが他の犬が車の窓からだらしなく顔を出しているのを見て自分ならシートベルトをするというようなコミックを見たことがあるくらいで姿は登場していません。現在引越し準備中でコミックをダンボールに入れてしまったので,引越し後もう少し調べようと思います。